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VOL.218
2023. 4月28日

WAIWAIBOX

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多様な見方を

イラスト

ビヨンドザボーダー(株)/メンタルヘルス講習会専任講師
社会福祉士・精神保健福祉士 安藤 亘

<安藤亘の1分間カウンセリング 5年4月>

Q.高校を卒業し、地元の福祉施設の事務職として10年間勤務。その間現場に出たい思いが募り、保育士の資格を取得し、昨年4月に保育園に転職して現在2年目に入りました。
 子どもたちも可愛いですし、仕事自体は楽しいです。悩みは職場の人間関係。職場全員が女性の職場で、ある意味気を遣います。朝の出勤時、他のクラスの先生に挨拶しても、機嫌が悪く無視されることもしばしば。しかもそうした職員は複数います。
 嫌われているのでしょうか?無視されれば朝から嫌な気がするので、私も挨拶するのをやめようと思っていますが…
(X美:29歳)

A.X美さん「思っていますが…」でとまっているので、まだ挨拶されているのですね。ただ迷っている。どうしたら良いでしょうかね。

 では、まず結論(ご質問の答え)から。挨拶は相手が返そうが返すまいが、必ず続けて下さい。

 何故か。売り言葉に買い言葉、やられたらやり返す、では結局相手と同じ土俵に立つことになります。状況もさらに深刻化していくことか容易に推察されます。

 挨拶をやめた場合、後日その相手が上司にX美さんが挨拶してくれないから挨拶するのをやめた、と告げ口されても何も言い訳できません。“どちらが先か後か”は大した問題ではなく、挨拶を交わすことのない冷え切った関係性がそこに“実在”しているだけです。

 おそらくX美さんは「自分は嫌われているのではないか」と感じたのではないでしょうか?しかし今回のようなご相談は、福祉現場の職員の方からたびたび寄せられるご相談(質問)内容なのです。

 イメージする力(想像力)をはたらかせましょう。おそらくX美さんのことが嫌いでそうしているのではなく、その相手は、まだ手のかかる年齢の子どもの子育て中だったり、旦那様の帰りが遅く家の中でゆとりのない状況があったりするのではないでしょうか。

 多様な見方ができれば、それだけ課題を解決する可能性も広がります。物事の捉え方(視点)や視野を広げて生きていきましょう。

 今後の生き方、働き方がX美さんの未来(人としての成長:ゆとり)につながっていきます。

 期待と応援をしています。

ソウェルクラブ秋田事務局

広報「ひろがれソウェル秋田」 vol.218
発行日:2023年4月28日
発行:ソウェルクラブ秋田事務局
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