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VOL.183
2020. 5月29日

WAIWAIBOX

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自分が変われば相手も…

イラスト

ビヨンドザボーダー(株)/メンタルヘルス講習会専任講師
社会福祉士・精神保健福祉士 安藤 亘

<安藤亘の1分間カウンセリング 2年5月>

Q.高齢者福祉領域の現場で中間管理職を務めています。職場の人間関係も日々本当にいろんなことがありますが、私の現在の一番の悩みは家庭。今年で結婚して20年。互いにそれなりに尊重し合ってきましたが、子どもが2人いて下がこの4月で中1になり、そろそろ手がかからなくなる時期。休日、夫婦二人だけになる日も多く会話をすれば喧嘩ばかり、そのため最近では会話がありません…
(P子:45歳)

A. 家庭円満って大事ですよね。職場でちょっと嫌なことがあっても、家族という最少の単位(社会)の中で癒される。ただ、夫婦には周期というものがあって、どの夫婦も多かれ少なかれ(強弱はあっても)、P子さんのような局面を迎えることが多いです。

 とり立てて無理に会話しようとしなくても、自然に一緒に過ごす時間をとったり、それぞれ読書や映画鑑賞等趣味を楽しむ時間をとることが大事です。ここでお勧めを二つほど紹介します。

 ひとつ目のおすすめは「ありがとう日記」をつけるということ。日々相手に対する感謝の気持ちを文字にすることで、膠着化した関係を徐々に良い方向に向けていくことが可能です。直接相手を変えようとしても変えることはできません。

 ただし3週間続けないと習慣化されません。3週間以上続けることができれば習慣化することが可能で、ノート(日記)に記さずとも、自然と相手の良いところを探す(良いところにフォーカスする)ことができるようになっているでしょう。

 そしてふたつ目は、夫婦そろっての「散歩」です。部屋の中で向き合って話すと喧嘩ばかり。では、同じ方向を向いて歩いてみましょう。同じ時間・空間を持ち、気付いた何気ない風景の話題等自然な対話が生まれるでしょう。運動不足も解消し、その日の熟睡感にも良い影響を与えます。

 ウォーキングは身体全体の血液循環を良くして、体内温度(深部体温)を上げる働きがあります。体内温度は日中上げておかないと、夜寝る時に下がらないのです。バランスですので。頭(脳)に上った血液が、自然と身体に下りていき、手先足先から熱を発散して身体全体がクールダウンします。

 人は脳の血液が身体に下りて、抹消(手足足先)に流れていき、体内温度を発散します。脳の血液が下りて、しかも体内温度が下がらないと熟睡できない(脳が休まらない)ようになっているのです。

 相手を変えることはできないのであれば、今P子さんができるところから。P子さん自身の中に良い循環を生み出す、ちょっとした習慣を取り入れてみて下さい。応援しています。


ソウェルクラブ秋田事務局

広報「ひろがれソウェル秋田」 vol.183
発行日:2020年5月29日
発行:ソウェルクラブ秋田事務局
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