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VOL.177
2019. 11月29日

WAIWAIBOX

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「マインドフルネス」のすすめ

イラスト

ビヨンドザボーダー(株)/メンタルヘルス講習会専任講師
社会福祉士・精神保健福祉士 安藤 亘

<安藤亘の1分間カウンセリング 1年11月>

Q.高齢者の入所施設に勤務しています。日々、家庭や仕事のストレスが多く、疲弊しています。近年気候変化も激しく、身体的にもその変化に対応するのがやっとの状況で、疲れがとれません。ストレスへの基本的な対応ってありますか。
(J子:45歳)

A.ストレス対処法(日々のストレスとの上手な付き合い方)についてのご質問ですね。ストレス対処の方法は基本的に以下の4つしかありません。

 @ストレスの原因そのものをなくす
 Aストレスの受け止め方を変える
 B上手く気分転換(ストレス解消)する
 C誰かに相談する

 また、現代は何かと身体だけでなく心(脳)も疲れがち。身体の疲れはすぐに出ますが、心(脳)の疲れはすぐには表面化しません。徐々に疲れが溜まり、脳の機能がある一定水準以下に低下すると、回復するのに時間がかかります。つまり、例えば半年以上かかって脳が疲れ(抑うつ状態になり)、意欲が低下すると、回復にも半年以上かかるのが普通です、

 アメリカでは、最先端の脳科学の研究が進んでいます。画期的な脳の休め方「マインドフルネス」です。マインドフルネスとは、過去や未来に意識を向けず「今この瞬間」の自分の体感に注意を向け、あるがままに受け入れることです。座禅や瞑想、そして呼吸法を合わせたものとイメージしてみてください。具体的には次のような方法で脳を休めます。

 @背筋を伸ばして座り、足を組んで、目を閉じます。
 A「今ここ」に集中します。(過去の嫌な出来事や未来への不安へは意識を向けない。)
 B息をゆっくり口から吐いて、鼻から吸います。(瞑想中は続けます。)
 C身体感覚に意識を向けます。(額の辺りが涼しくて心地よい、心臓がゆっくり鼓動を打っている、お腹の辺りがあたたかくて心地よい等)

 世界のエリートや大企業でも取り入れられている方法で、日本でも多くの書籍が出版されていますので、ぜひ書店やインターネットで探してみてください。この方法のメリット(効果)としては、マインドフルネスを1日10分続けるうちに、脳の構造自体がストレスに影響されにくく変化して免疫力が高まるようです。またいつでもどこでも時間もお金もかけずに手軽に実践できるので習慣化しやすく、実施後は昼寝をしたときのようなすっきり感が得られますよ。ぜひ試してみて下さい。


ソウェルクラブ秋田事務局

広報「ひろがれソウェル秋田」 vol.177
発行日:2019年11月29日
発行:ソウェルクラブ秋田事務局
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