自分を励ます言葉
<安藤亘の1分間カウンセリング 30年 9月>
Q.民間企業から転職し、高齢者福祉施設に入職して1年が経ちます。先日業務上のミスで周囲にとても迷惑をかけてしまいました。それ以降、寝入りばなや夜中に目が覚めた時、ついその時のことを考えて気持ちが滅入ります。さらに職場で新しい仕事を任させると“また失敗するのでは”と不安になって自信がなく仕事が手に着きません。今後どのように仕事と向き合ってゆけば良いでしょうか。
(U治:26歳)
A.「職場を辞めたい」という相談かと思いましたが、最後には「どのように仕事と向き合ってゆけば良いでしょうか」と。
相談を読みながら、U治さんの粘り強さに感激しました。
U治さんは短期間で何でも器用にすぐこなせるタイプではなく、じっくりと仕事の本質を理解して力を伸ばしていくタイプでは。
そのようなタイプの方は、じつは3年、5年かけて職場での自己を確立していくことが多くその後急激に伸びていく可能性を秘めています。私もそのようなタイプの職員の方々をたくさん見てきました。
じつは私もU治さんによく似たタイプであると思います。そのため、今回の相談はとても共感してしまいました。
私も(もうだいぶ前になりますが)今から考えれば赤面して逃げ出したくなるような失敗を何度かしてきました。その度に「もう駄目だ」「私は何て駄目な奴なんだろう」と自分で自分を否定した過去があります。
その時、大学受験の浪人中、予備校の現代文の講師に紹介された矢沢永吉(著)『成り上がり』という本のことを急に思い出し、書棚を探し読み返してみました。
そこにあったのが、
一回目、散々な目に遭う。
二回目 落としまえをつける。
三回目、余裕。
という言葉です。その時の私は、何てカッコ良いんだろうと感激したのを覚えています。それ以降も、もちろん失敗することはありますが、萎えそうになる気持ちを奮い立たせ“戦う前から負けていてはいけない。失敗は次の成功に生かすためのもの。2回目は、その失敗を生かして(自分に)落とし前をつけよう”と思い今でもそうするようにしています。
U治さんも、特に辛い時、その時の自分の気持ちにぴったり合う言葉に出会ってくださいね。きっとその言葉がU治さんの背中を押してくれると思います。応援しています。