人のふり見て…
<安藤亘の1分間カウンセリング 30年 5月>
Q.高校を卒業と同時に東京の短大へ。卒業後そのまま東京で4年間経理の仕事をしていましたが、地元を離れて6年ぶりにUターンし、昨年福祉の仕事に飛び込みました。
現場の仕事は毎日多忙を極め、毎日やり切った感もあり充実していますが納得のいかないことも。
処遇で「何かおかしいな」ということがあり、長く勤めている(私と年齢はさほどかわらない)先輩に質問すると「昔からこうしてた」と。さらに長い先輩同士で「昔は良かった」という話を耳にすると悲しくなります。どんな心持で仕事に向き合えば…。
(R美:25歳)
A. なるほど。R美さんは「昔の人」でなく、「今の若い人」に分類されてしまっているのですね。
人は無意識に差別偏見を形成しています。「今の若い奴は…」といえば、言う人は「若い人」には含まれません。自分と対象(若い奴)の間に明確な線を引いて、十束ひとからげにして決め付けて言うところから差別・偏見は生まれてきます。
それに気づいたら、まずは自分がしないようにしましょう。自分の周囲の方はすべて先生です。何か教えてくれる、気づかせてくれる存在です。
「人にされて嫌だったことは自分もしない。」“言うは易く行うは難し”ですが、今回は反面教師として、そんな先輩の何気ない言葉に傷つく人がいないように(自分はしないように)意識して人と接することができれば、人として大事なことを学んだ貴重な機会といえるでしょう。
日々様々な人間関係にもまれながら、“ひととして”成長していくR美さんの姿、私には、はっきりイメージできますよ。応援しています。