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VOL.156
2018. 2月7日

WAIWAIBOX

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心の健全化を

イラスト

ビヨンドザボーダー(株)/メンタルヘルス講習会専任講師
社会福祉士・精神保健福祉士 安藤 亘

<安藤亘の1分間カウンセリング 30年 2月>

Q.高齢者施設の訪問介護ステーションに勤務しています。上司や先輩職員からは「若いんだからもっと頑張りな」と言われます。確かに身体は丈夫かもしれませんが、メンタル面でストレスが多く、精神的に疲弊しています。最近寝付きが悪く、熟睡感が少ないように思います。どうしたらストンと寝付けてすっきり目覚めることができるのでしょうか。
(N宏:29歳)

A. 若いうちは、身体よりもむしろ心(脳)の方が疲れるかもしれませんね。

 身体の疲れはすぐに出ますが、心(脳)の疲れはすぐには表面化しません。徐々に疲れが溜まり、脳の機能がある一定水準以下に低下すると、回復するのに相当時間がかかります。つまり半年以上かかって脳が疲れ(抑うつ状態になり)意欲が低下してしまうと、回復にも半年以上かかってしまうのが普通です。

 アメリカの最先端の脳科学の研究が進んでいます。画期的な脳の休め方「マインドフルネス」です。マインドフルネスとは、過去や未来に意識を向けず「今この瞬間」の自分の体感に注意を向け、あるがままに受け入れることです。座禅や瞑想、そして呼吸法を合わせたものをイメージしてみてください。以下簡潔にご紹介します。

<マインドフルネス>
1.背筋を伸ばして座り、足を組んで、目を閉じます。

2.「今ここ」に集中します。(過去の嫌な出来事や未来への不安には意識を向けない)

3.息をゆっくり口から吐いて、鼻から吸います。(瞑想中は続ける)

4.身体感覚に意識を向けます。(額の辺りが涼しい、心臓がゆっくり鼓動を打っている、お腹の辺りがあたたかくて心地よい等)

 世界のエリートや大企業でも取り入れられている方法で、日本でも既に多くの書籍が出版されていますので、詳しくはぜひ書店やインターネットで探してみてください。

 この方法の効果としては、マインドフルネスを1日10分続けるうちに、脳の構造自体がストレスに影響されにくく変化し、免疫力が高まるようです。また、いつでもどこでも時間もお金もかけずに手軽に実践できるので習慣化しやすく、実施後は昼寝した時のようなすっきり感が得られますよ。

 「今ここ」に集中し、健全さを保ってくださいね。N宏さんの今後に期待しています。

ソウェルクラブ秋田事務局

広報「ひろがれソウェル秋田」 vol.156
発行日:2018年2月7日
発行:ソウェルクラブ秋田事務局
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