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VOL.155
2018. 1月10日

WAIWAIBOX

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成長の手助けを

イラスト

ビヨンドザボーダー(株)/メンタルヘルス講習会専任講師
社会福祉士・精神保健福祉士 安藤 亘

<安藤亘の1分間カウンセリング 30年 1月>

Q.施設介護の仕事をしています。私は職場では若手で、私の上(次)は10歳以上年齢差があり、皆30代後半より上の職員です。
 そして昨年4月に待望の後輩(Y子:20歳)が入職してきました。Y子さんは職場の不平不満、上司の愚痴、失敗した時の言い訳が多く辛そうに仕事していて、指導に困っています。
 どうしたら、もっとやる気を出して、楽しそうにY子さんらしい仕事をさせてあげられるでしょうか。
(M恵:25歳)

A. 不平不満、愚痴、言い訳はどこから生まれてくるのでしょう。

 少し話題が飛びますが、日本では一昨年の夏の参院選から18歳以上の人は選挙権があるようになりました。しかし、いまだに投票率の低さが特徴的です。

 「投票しても、何も変わらない」と言い、選挙に行かない人。どことなくY子さんと重なります。今の社会に主体的に関わろうとしていない。つまり「受身」。

 「受身」はもしかして現代の日本において、最もありがちな課題といえるかもしれません。

 今の自分の状況を他者や状況のせいにするのではなく「主体者」としての自分に責任をもった生き方、そこから自分らしさが形成されるのではないでしょうか。

 そこで提案です。一方的に聞かされるのは苦痛かもしれませんが、先輩として、まずはY子さんの不平・不満にしっかりと耳を傾け受け止めましょう。Y子さんが今の職場で心を開いて話せるのは、おそらくM恵さんだけでしょうから。そしてその不平・不満をどうしたら改善できるかを具体的に一緒に考えてあげて下さい。

 Y子さんは、まだ仕事にも自信がなく、職場に居場所がないのでは。

 だからこそ、M恵さんのように後輩に気をかけてくれる身近な存在は、貴重で心強いことでしょう。人はサポーティブな環境の中で受け身から主体へ、そして自分らしく成長していくものです。

 M恵さんの関わりに、期待しています。

ソウェルクラブ秋田事務局

広報「ひろがれソウェル秋田」 vol.155
発行日:2018年1月10日
発行:ソウェルクラブ秋田事務局
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