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VOL.154
2017. 12月13日

WAIWAIBOX

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人は人、自分は自分

イラスト

ビヨンドザボーダー(株)/メンタルヘルス講習会専任講師
社会福祉士・精神保健福祉士 安藤 亘

<安藤亘の1分間カウンセリング 29年12月>

Q.高齢者と保育領域の施設を運営する法人の保育園で勤務しています。私より10歳年上で、仕事のできない職員(N主任)がいます。クラス担任を任せられないので、N主任はフリーの保育士として勤務しています。仕事の負荷は私の半分。さらに休みたいときに休んでいるのに給与は私の1.5倍。納得がいきません。どうしたらモチベーション高く仕事を進めることができるでしょうか。
(L美:30歳)

A. お気持ちお察しいたします。しかし結論から申し上げますと、組織はその人(N主任)に期待しているということです。

 周囲からみてNさんが「仕事ができる人」なのか「できない人」なのかは関係ないこと。そのような勤務状況を組織が許し認めているのであれば、その組織の給与体系に合わせて給与が決まっています。

 L美さんよりも役職(職場における役割)や給与が高いということはそういうことです。理不尽と思われるかもしれませんが、それが社会であり、会社(組織)です。

 もしL美さんより10歳年下で、自分より仕事のできる新人が入職してきたとします。能力給でL美さんの1.5倍の給与をもらっているとしたら、納得いきますか?

 日本は年上を敬うという年功序列の文化が根付いています。いかに能力が高くても(どの領域でも)ほぼ入職時は一律18〜20万円前後。

 少し極端な例ですが、年上のできない上司がいるのと、年下のできる部下に突き上げられるのとではどちらが良いでしょうか。

 他者との比較はやめましょう。自分より下と思う相手を上から目線で見下したり、自分より上と思う相手をねたんだり。

 他者と自分を比べることによって自分の立ち位置を図るというループに入ってしまうと、常に周囲が気になり、比較して自分が上だとか下だとか、結局は自分の心の安らぎは得られません。

   そこで提案です。今日から他者との比較を止めて自分の足元だけをみて仕事してみませんか。自分自身と、仕事とだけ向き合う。

 ライバルは昨日の自分です。過去の自分を越え日々成長していくL美さんの今後に、期待しています。

ソウェルクラブ秋田事務局

広報「ひろがれソウェル秋田」 vol.154
発行日:2017年12月13日
発行:ソウェルクラブ秋田事務局
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