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VOL.121
2016. 2月10日

WAIWAIBOX

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ちょっと立ち止まる。向き合ってみよう。

イラスト

ビヨンドザボーダー(株)/メンタルヘルス講習会専任講師
社会福祉士・精神保健福祉士 安藤 亘

<安藤亘の1分間カウンセリング 28年2月>

Q.知的障害者の入所施設に勤めています。このところ職場の人間関係に悩んでいます。職場の先輩職員が理不尽なことで怒ったり、上から目線で仕事のやり方を押し付けてきたり。納得いかないのですが、狭い社会なので意見して仕事がやりづらくなっても困るし、最終的には利用者の方に迷惑がかかると思って何も言わずにため込んでいます。そのため、気持ちもがすっきりせず悪循環に。失敗して落ち込むこともしばしば。どうしたら良いでしょうか。
(P子:26歳)

A.P子さんは、日々職場の空気を乱さないように(納得していないことがあっても)相手に合わせて相当我慢されていますね。それは紛れもない長所です。しかしその我慢にも限界があるはず。つまりその長所も行き過ぎれば自分を苦しめる短所になることも。

 おそらく争いごとや波風を立てないように我慢してため込んでも「良い仕事」には結びつかないかもしれません。なぜならP子さんの「自分らしさ」が生かされていないから。そして状況に合わせて流されていると、次第に仕事に対するモチベーションも下がっていくと思います。

 またこのままでは、仕事のミスや体調不良につながり、結果周囲に迷惑をかけることにもなりかねません。より良い仕事をしたいのにできないことを、まずは信頼できる身近な人に心を開いて相談してみましょう。

 福祉の仕事は自分が資源(サービスの源そのもの)です。自分を生かすことで相手(利用者)に良い循環を生み出すことが可能となります。

 それには、まずは自分の中に良い循環を生み出すことが何より大事です。

 仕事に主体的に向き合って行けば、波風を立ててしまうこともあるかもしれません。しかしそれが周囲の職員にも考えるきっかけにつながることも多いのです。

 いろんな立場の職員がざっくばらんに自分の言いたいことを相手に伝え合う文化が職場に形成されれば、ちょっと立ち止まって自らの仕事の仕方を見直すきっかけにつながることも多くあります。

 それには、まずは自ら。

 勇気を出して「私」を主語にして、今自分が何を感じ考えているのかを相手に伝えてみませんか。

 少しずつそれができるようになれば、自分に、そして相手(利用者や職場)に良い循環を生み出すより良い仕事につながっていくのではないでしょうか。


ソウェルクラブ秋田事務局

広報「ひろがれソウェル秋田」 vol.121
発行日:2016年2月10日
発行:ソウェルクラブ秋田事務局
   (一財)秋田県民間社会事業福利協会
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